AGD Research ID: agd0016.v1
研究内容の概要
目的: 心房細動は、心血管系疾患の中でも最も頻度の高い不整脈の一つであり、心不全や脳卒中などの重篤な合併症を引き起こす。その発症には、加齢や生活習慣病などの環境要因に加え、遺伝的要因が強く関与していることが知られている。心房細動の大規模なゲノムワイド関連研究により、100以上の疾患感受性領域が報告され、心房細動の発症に関わる複数のメカニズムが明らかにされたが、いまだに心房細動の遺伝構造の全容を解明するには至っていない。本研究では、比較的若くして心房細動を発症した患者を対象に全ゲノムシークエンスを行うことで、心房細動発症により強い影響を与える遺伝的変異を検出し、心房細動に関わる詳細な病態メカニズムを明らかにすることを目的とする。
方法: バイオバンクジャパンの臨床データベースから対象者を選出し、当該サンプルのゲノムDNAを用いて全ゲノムシークエンス解析を行った
対象: バイオバンクジャパンに登録されており、発症年齢が47歳未満の心房細動症例
URL: https://biobankjp.org/index.html
データID | 内容 | 制限 | 公開日 |
---|---|---|---|
AGDS_000013 | NGS(WGS) | 制限共有(Type I) | 2023/01/18 |
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分子データ
対象 | 心房細動(ICD10:I48):547症例(BBJ登録検体) |
規模 | WGS |
対象領域(Target Captureの場合) | - |
Platform | Illumina [NovaSeq 6000] |
ライブラリソース | 末梢血から抽出したgDNA |
検体情報(購入の場合) | - |
ライブラリ作製方法(キット名) | TruSeq DNA PCR Free HT Kit |
断片化の方法 | 超音波断片化 |
ライブラリ構築方法 | Paired-end |
リード長(除:バーコード、アダプタ、プライマー、リンカー) | 150 bp |
マッピング方法 | BWA-MEM |
バリアントコーリング |
各サンプルにおけるバリアントcall rateの中央値: 95.6% 各バリアントにおけるサンプルcall rateの中央値: 100% バリアント数: 29,335,901(常染色体)、914,753(X染色体 non-PAR 男性)、557,702(X染色体non-PAR 女性)、61,286(X染色体PAR) |
マッピングの際のリファレンス配列 | GRCh38 |
平均カバー率(Depth) | 31.4 |
Amed Genome group sharing Database Dataset ID | AGDD_000017 |
総データ量 | 67 TB(fastq、bam、vcf) |
コメント(利用にあたっての制限事項) | AGD policy |
提供者情報
研究代表者: 伊藤 薫
所 属 機 関: 理化学研究所 生命医科学研究センター
プロジェクト/研究グループ名: 循環器ゲノミクス・インフォマティクス研究チーム
URL: https://www.riken.jp/research/labs/ims/cardiovasc_dis/index.html
科研費/助成金(Research Project Number):
科研費・助成金名 | タイトル | 研究課題番号 |
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日本医療研究開発機構(AMED) ゲノム医療実現バイオバンク利活用プログラム | 全ゲノム解析と組織オミックス解析による心房細動の病態解明と精密医療 | JP21tm0724601 |
日本医療研究開発機構(AMED) ゲノム医療実現推進プラットフォーム事業 | マルチオミックス連関による循環器疾患における次世代型精密医療の実現 | JP20km0405209 |
日本医療研究開発機構(AMED) 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策実用化研究事業 | 心房細動・重篤合併症予防を実現する多層的・統合的エビデンス創出研究 | JP22ek0210164 |
関連論文
タイトル | DOI | データID | |
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1 | Overview of the BioBank Japan Project: Study design and profile | doi: 10.1016/j.je.2016.12.005 | |
2 | Cross-sectional analysis of BioBank Japan clinical data: A large cohort of 200,000 patients with 47 common diseases | doi: 10.1016/j.je.2016.12.003 | |
3 | Cross-ancestry genome-wide analysis of atrial fibrillation unveils disease biology and enables cardioembolic risk prediction | doi: 10.1038/s41588-022-01284-9 | AGDD_000017 |